パカポコ牧場日記

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zoom RSS 命と向き合った冬

<<   作成日時 : 2018/03/11 23:05   >>

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3月11日を迎えました。
ブログも長らく放置したままにようやく冬も終わりを告げ、春を感じられるようになってきました。

今年の冬は寒さが厳しく、降雪量はさほどではなかったのですが、溶けずに積もり続け久しぶりに根雪となり先週初めまで牧場は白い世界でした。

厳しい寒さのせいだったのか、この冬は命の現場に立ち向かう冬となりました。
年末から2月まで家族二人の入退院がありました。
その内、母が93歳の生涯を閉じることとなりました。
ポコ夫は自覚症状があまりないままに肺炎が進行して胸膜炎も発症し、1月半ばに退院しましたが、2週間後に再び入院、ようやく先週まず完治とのお墨付きをいただきました。

2月はどうも命に係わる出来事の多い月です。
養老馬の先駆けとなった秀浪の命日は2月11日、ポコ夫の落馬事故が起こったのが18日、お世話になった方が突然の病気や不慮の事故で亡くなっているのも2月。

そんな嫌な2月が終わり ようやく3月になり、落ち着くかと思っていたら、養老馬の長老シュルトン爺様の具合が悪くなりました。2月28日ごろから食欲がなくなり高熱が出ました。
そして昨日3月10日、34歳の天寿を全うしました。


その顛末と思いは 以下娘のフェイスブックから・・・


昨日、シュルトンが旅立ちました。人間で言えば100歳を優に超える34歳、フランス生まれ。

オーナーさんは、大学は違いますが私と同期の馬術部で、大学時代は試合などで顔を合わせていました。彼女は大動物の獣医さんになり多忙な日々を送り、さらには自分が大学時代に乗っていた馬を二頭も引き取るなど、同期とは思えない生き方に、すごいなぁといつも思っていました。

彼女は兵庫在住。シュルトンが熱を上げて、一度は獣医である自らが治療するためはるばる駆けつけてくださり、その後も昨日までの約1週間、こまめにこちらに治療の指示を送り続けてくれ、熱を上げてからの約2週間弱、一緒に戦い続けてくれました。

彼女は、最期まで諦めませんでした。
高熱が続き、食べることがほとんどできなくなったシュルトン。立っているのがやっとという状態で、思わずこちらが「もう休ませてあげた方が良いんじゃないか」と考えてしまうほどでしたが、彼女からは前向きな治療の指示が続きました。

シュルトンもその彼女の思いをわかっていたのか、普通の馬なら寝てしまいそうなところを、最期まで、本当に最期の最期まで、必死に立ち続け、生きることを諦めませんでした。

思えば去年旅立ったオリエントランは寝たきりになってしまった後も、最期まで食べることを諦めず、食べようとすることで私たちに「生きたい」ということを伝えてくれていました。シュルトンは逆で、食べられない分、立ち続けることで「生きたい」を伝えてくれていました。

というか、どちらも「生きたい」でなはく「死んでたまるか」という思い、本能なのかもしれません。

最期の最期、シュルトンは急に餌を食べようとし、草をくわえたまま崩れるように倒れ込んだと聞いた時、どうしようもない想いがこみあげ、涙が溢れてきました。なんて、すごいんだろう、なんて、強いんだろう。

生きたかった命
諦めてしまった命
諦めざるをえなかった命
自分ではない誰かが諦めてしまった命

先月、同居の祖母が旅立ちました。生前、「迷惑をかけずにコロッと逝きたい」と言っていた祖母だったので、延命治療をしないことを私たちは選びました。

お互いのために、それで良かったのだという思いと、本当にそこに望みはなかったのかという想いが、シュルトンを見ていたら少し戻ってきてしまいました。

人間の世界も、馬の世界も、最期の瞬間は自分の意思ではなく、他の誰かが決めざるを得ないことが多い。

そんな時、決断をする人は少なからず葛藤をするわけで、その時の判断が良かったのかどうか、その後も悩み続ける人も多いかと思います。

何が最善かはわかりませんが、向き合い続けること、逃げないこと、最期の決断をしたとして、その瞬間を見届け、一緒に戦ってあげること、そんなことが、もしかしたら大切なのかもしれません。

祖母の最期の最期の瞬間、一緒にいてあげたかったなと、今になって強く思います。

シュルトンは、最期の最期はオーナーさんと一緒に戦い続けた旦那が見届けました。オーナーさんも、最期には立ち会えませんでしたが、写真をくださいと、旅立ったシュルトンにもしっかりと向き合いました。

生きること
生かしてあげること
死ぬこと
死なせてあげること

生きたくても生きられなかったたくさんの命を思う今日という日に、改めて思います。

生きることも死ぬことも難しい
自分の最期を判断することになる誰かのためにも、お互いが後悔しないように、日々を大切に過ごすこと、つきなみな言葉ですが、それに尽きる気がします。そして自分が自分に諦めないこと。それは時に誰かの判断を悩ませてしまうかもしれませんが、私は、そうでありたい。

シュルトンが旅立ったと旦那から連絡があった時、「おつかれさま」以外の言葉がありませんでした。頑張りつづけたシュルトンに、遠く兵庫から戦い続けたオーナーさんに、2週間弱側で見守り続けた旦那と家族に、本当に心からの「おつかれさま」でした。

戦い続けることは苦しいこと
だけどその後には大切なことがたくさん残されています。

…そんなこんなで、今日は穏やかに過ごしている我が家です。
シュルトン、ありがとう。(以上引用)

画像
顔にも白いものが増えたシュルトンジジ様。


昨日はシュルちゃんの不調を知ったOBが遠路会いに来てくださったのですが、ほんの40分前に旅立った後の到着でした。
もう動かなくなって横たわっているシュル、でもまだ温かいシュルを愛おしそうに撫で、涙されるその姿に、10年以上も前に大学馬術部で関わった馬の事を今でも本当に大切に愛していらっしゃるかが解りました。
多くの方がたに愛されたシュルトン、お預かりした私たち家族にも多くの思い出と教えを残して旅だっていきました。
大好きだったシュルジジさま。本当にありがとう。


我家の家族の入院等々の時、シュルの闘病中、それぞれの現場で医師、看護師、救急隊員の方がた、獣医師、等々多くの方がたが真剣に命と向き合い適切な対応をしていただきました。
そういう方がたの姿とみて、私たち家族もそれぞれに迷いながらも逃げずに命に向き合うことがなんとかできたのではないかと思っています。

動物たちも含め家族が多いと、命と向き合う現場は必然的に多くなってしまうのは仕方がないこと、そしてそれが生きていくということ。

3月11日、この特別な日に思いを新たに・・・

















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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
ブログ拝見して、驚きのあまり、お掛けする言葉が
見当たらず、只々呆然としております。

長い事ご無沙汰してしまい、会いに行けぬ馬っ子
たちと温もりいっぱいの牧場を時おり懐かしんでいた昨今、おばあちゃんが旅立たれた事を知りました

馬っ子たちに会いに行くと、笑顔で出迎えてくれて
温かいお茶と楽しい会話で、いつも心から包んで
頂きました。今は「ありがとうございました」と、
お伝えしたいです。又、いつの日か牧場に伺える
時にも、おばあちゃんの笑顔を思い出しますね。

場長さまも、ご家族さまの大きな愛情に守られて
おばあちゃんや、つくしちゃんの分迄どうぞ
お元気でいてくださいね。皆さまのご多幸お祈りしております。


Y・マダムス5
2018/03/12 23:37
Y・マダムス5さん、ありがとうございます。
ばあちゃんも皆さまとお会いするのをいつも楽しみにしておりました。ばあちゃんもシュルジジ様も老いは感じており、これから大変なこともでてくるだろうな、と思ってはいましたが、こんなに急に短い時間で旅だって行くとは思ってもいませんでした。でもどちらも天寿であったのだと思います。
ことらもようやく春らしくなってきました。ガリバーも白いものが増えてきましたが、元気にしておりますよ。お越しくださいね。
パカ子
2018/03/13 21:43
しばらくブログ更新をされていなかったので少し心配しておりました。
お母様、シュル爺、寂しいですね。
以前おじゃました時、お母様は入院されていてお会いできませんでした。牧場が引っ越しした時のご家族全員の写真はとても素敵でしたね。
心から御冥福をお祈りいたします。
ポコ夫さんもご無理なさらぬように…
ふぁるこ
2018/03/13 22:09
ふぁるこさん、宮城内陸地震の時でしたよね。あの時は肺炎でした。その後はまずまず元気で93歳の誕生日を迎えることができました。シュルじじさまはまた復活しました! と書けるようになるまでは・・と思っていましたが叶わぬ夢となりました。
ポコ夫は暖かくもなってきましたのでボチボチ馬屋掃除リハビリを始めました。
ありがとうございます。
パカ子
2018/03/14 22:12
長らくブログの更新が
なかったので、
何かあったのだろうと
心配していましたが、
大変だったんですね…
人間も馬もご冥福を
お祈り申し上げます。
のらじ
2018/03/16 05:44
のらじさん、ありがとうございます。なんだかいろんな事が押し寄せた冬でした。ようやく雪もなくなり、渡り鳥も北へ飛んで行き、替わりに小鳥たちがさえずるようになりました。新しい生命の息吹を感じる春が来て一息つきました。
パカ子
2018/03/16 22:00

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